山本四号踏切道

河内山本の何某が駄弁を垂れ流す場

編集後記 - 大阪メトロ合作2023中央線後半パート

お久しぶりです、あけましておめでとうございます。Meihanです。何ヶ月ぶりかのまともな記事はなんと編集後記です。
色々とこだわったり新しいことを試してみたりしたのでたまには語らせてください。
どうでもいいですがこの記事は合作公開前からちょくちょく書き進めていました。無駄に気合が入ってるので忘れないうちに書き綴っておきたく…オタクの奇行をお許しください。

合作に参加しました

nico.ms

ちょうど1年ぶりの合作出演らしいです。ちなみに前回の合作は忘年会合作でした

この合作は言わずもがな東京メトロ合作の全面リスペクト作として作られているようで、サムネやらOPやらが色々と似ていますがそれは置いといて…

nico.ms

問題は私の担当するパートが合作内でかなり評価の高いこぐれさん制作パートの箇所であるという事です。
私自身この合作がかなり好きで結構リピートしていた結果、あの場所でフィルターがかかる音声が耳に残りまくり、原曲ですら違和感を感じるようになってしまっていました。これはよくない。

先駆者が大きな物を残していくと後発は劣って見える物だと思うので、かなり気合を入れて制作に取り掛かりました。

動画について

大テーマはやはり万博です。そこから連想ゲーム的に表現を模索していきました。

1970年大阪万博から2025年大阪・関西万博に向けて、動画の流れとしてはありきたりですが時代経過を演出しています。

時間経過の表現ですが、動画をだいたい3セクションに分け、後半に行くにつれて未来に行くように組み立てています(実は半分ぐらい偶然だったりしますが)。

第0セクション

3セクションに分割したとは言いましたが、一番最初の部分は時代経過表現とはまた別の区分になっています。詰めが甘い

パート入りです。四橋発淀屋発副示灯という業務用の列車接近表示器の表示です。
大阪メトロにしかない(はず)ので地元民としてはこのデザインは外せないですね。

実地調査

窓口周辺に設置されていることが多いこの副示灯ですが実は結構種類があり、動画で再現した○○着・○○発が一番スタンダードですが、それ以外にもこの写真のような駅名を1文字で表すタイプや路線カラー入りのもの(共同改札にあるイメージ)、長堀鶴見緑地線の物はLED式だったりと結構奥が深かったりします。地下鉄に乗った際はちょっと探してみるのもいいかもしれません。

夜景スライドショーは完全に東京メトロ合作 日比谷線後半パートのパクりです。制作が決まった時から始まり方はせんびる周辺の夜景にしようと決めていました。
特に意識はしていなかったのですが当たり前のようにポジションランプのみ点灯で走るセドリックタクシーが写っているあたり大阪らしさを感じますね

頭3つの動画は久太郎町3丁目交差点(御堂筋)から西本町交差点(四つ橋筋)へと向かっています。
心電図は、御堂筋線四つ橋線動脈静脈の関係と、2025年大阪・関西万博のテーマである"いのち輝く未来社会のデザイン"とそのイメージキャラクターのミャクミャクから連想したもののかけ合わせです。ちょっと安直すぎる気もする

第1セクション前半 -1970年大阪万博の終わり-

前半は動画を二分する構成となっており、中心にはEXPO'70のシンボル的存在である太陽の塔のシルエットがあります。
また、2本の線は立入禁止を示す規制線(のつもり)で、一時代の終わりを表しています。

映像は本町駅を出発して阿波座駅へ向かっている…って感じで並べています。

後半へのトランジションにつながる6つの円はEXPO'70のロゴマークを若干簡略化したものです。

 

このロゴですが、次のセクションへの繋ぎのために、意図的に本来の色とは若干異なる色にしています。

第1セクション後半 -民営化、新しい大阪-

ここも東京メトロ合作のモロパクリです
映像を暗所多めにして比較合成にし、極力青い部分の面積が多くなるようにちょっとだけ工夫しています。

"moving M"のアニメーションと共に大阪メトロのロゴが登場。先程のEXPO'70のロゴマークは大阪メトロのロゴの青色にしていて、シーン転換からロゴ登場までが自然に繋がるようになっています。

このトランジションは大阪・関西万博のキャラクター、いのちの輝きを使用しています。
MGの参考元(というか8割パクリ): EXPO 2025「いのちの輝き」モーショングラフィックス - YouTube

いのちの輝き君」「コロシテ君」…気鋭のゾンビ学研究者語る、大阪・関西万博ロゴがバズるワケ – MONEY PLUS

気持ち悪いとかかわいいとか土着神だとか色々と議論が巻き起こったのが少し前だったので民営化後数年間の激動期を、それをトランジションに使うことで2025年へ向けて進んでいく様子を表しています。

第2セクション-民営化を終えて-

ここは要は"今"です。民営化後の激動期を終えなおかつ万博前の、リアルタイムを表現するべく、大阪メトロのアプリ"e METRO"の列車走行位置UIを参考に現代の映像っぽい2Dデザインで表現しています。
小ネタとして、左上の日時はe METROのリリース日である2022年11月1日(火曜日)に設定しています。

また、中央線は阿波座を出てから大阪港を過ぎてすぐの区間は高架を走行するので、それに合わせて動画を白基調のデザインに切り替えています。

海遊館です。建物の形で何の施設か分かる独特のデザインは簡略化して落とし込む時に非常に助かりますね。
余談ですが、適当にトレースしてる時にこういう簡略化された海遊館どっかで見たことあるなぁ…と思ってたんですが何を隠そう海遊館の公式ロゴでした。最初からそっち使えばよかったなとちょっと後悔してます。

3セクション-夢洲延伸-

大阪港-コスモスクエア間で再度地下に入るため再び暗めの色調に転換。延伸前の表現として旧型車である20系の映像を使っています。

ノイズと共に駅名標と行先表示が転換。念願の北港テクノポート線夢洲延伸です。

音声も結構こだわっていて、裏で喋っている駅放送の"当駅止まりの…"のピッチを段々と下げていたりします。わかりましたか?

めちゃくちゃしょーもないですが、ここにも一応Blenderを使っています。
本当は30000A系なり400系なりのLEDでやりたかったんですが、丸ゴシックのドット打ちができず仕方なく近鉄7000/7020系のフルカラー更新車にしました。

24ドットサイズのLEDのはずなのにちょっと文字が小さかったので適当に縮めてます。
めちゃくちゃ適当なので合ってる自信ないですがそれっぽく見えてるのでヨシとします。

なんと3Dです。ちょっとBlender理解しました。

未開通区間は"未来→未来的な映像表現→3DCG"という安直な発想ですが、ほぼ初めて触った割にはそれっぽくできたかなぁと思っています。実はいつかのスカイライナーの動画でも使ってましたが…

ドア帯の色変え忘れてます

モデリングMetasequoiaで行いました。某TMと違って多角形面OKだったりポリゴン数多くても問題なかったりで気が楽ですね。
1時間ちょいで作ったのでスムージングがガタガタだったり部品流用パラダイスだったりしますが思ったより綺麗になったのでモデルはこの程度でいいのか…と内心驚いていました。ただやっぱりすぐ後の3Dと比べると酷いもんですね。

しかし3Dも一般的な表現になってきましたね。モデリングの労力に対して使えるカット数が少なくとても非効率な上、前後でしっかり雰囲気づくりをしないとただ浮いてしまうだけのシーンになってしまうのであまり流行ってほしくはないのですが…

あとがき

今までのありきたりな動画から脱却するために初めて動画に対してストーリーを組んでみましたがなかなか面白いですね。今回は万博という大きくわかりやすいテーマを主軸にしたので表現に困りませんでした。

 

合作について、あくまでも個人的な意見なのですが、私は大阪メトロという鉄道会社を用いて東京メトロ合作というオシャレなものを再現しようというコンセプト自体があまり気に入っておりません。
そもそも東京メトロと大阪メトロの雰囲気には天と地ほどの差があり、いくら民営化して頑張ってもアナウンスの声があれじゃあ東京のオシャレさは出せないと考えています。"大阪メトロ"って名前自体が似合ってないよ…オシャレさのかけらもない大トロなんて略され方もされてるし…
そんな中で東京メトロ合作の技法をそのまま真似ても劣化コピーにしかならないと思っています。
ですが、大阪(メトロ)にもいい所はもちろんありますし、東京(メトロ)にはない雰囲気や特色(一般的に大阪はよく言えば活気がある、悪く言えばガサツでおおざっぱで…といったイメージがあり、車内放送や街並み等にもその特徴が表れていると思います。もちろん悪いことではなく、うまく使えばむしろ元気を感じる動画の雰囲気づくりが簡単にできるのでは?と考えています)も持っているので個人的にはそっちを推した合作を見てみたいな…と思ってしまいました。大阪らしいオシャレさを出してほしいですね。

そんなこと言ってますが、エンディング前のいまざとライナーパートはめっちゃオシャレで良かったです。群を抜いてクオリティが高いのでそちらもぜひ見てください。

また、万博を控えて頑張って東京とは違う"オシャレ"になろうと頑張る民営化後の大阪の地下鉄にも、ぜひ訪れてみてください。

追記:ニコ動のコメントにブログの文章直接転載するのは流石にやめてください